大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和29(オ)700 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人山口源一の上告理由について。

論旨二は民法四二〇条の解釈を云々するけれども、同条は反対趣意の契約その他

特段の事情の存しない限り債務履行遅滞等があつた場合にはそれが債務者の責に帰

すべき事由に基くか否か、損害の有無多少を問わず、常に債権者をして予定の賠償

額を得せしめる趣意であると解するのを妥当とするのであつて(大審院明治四〇年

二月二日判決、同大正一元年七月二六日判決参照)、之と同旨に出でた原審の右四

二〇条に関する解釈適用は洵に相当であり、此の点に関する論旨は理由がない。

その余の論旨はすべて「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する

法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、

又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!